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安倍首相のバックグランドをみる!「岸信介証言録」

      2015/03/23

この本は、1980年代前半に実施された岸信介元首相へのインタビューをまとめたものです。現在の安倍総理大臣の外祖父にあたり、その政治思想と政治行動に強い影響を与えている人物といわれています。

政治に強い関心を持つ有権者や、安倍総理大臣の政治思想や行動に強い関心を持つ方は、まず批判・批評する前に、彼のバックグラウンドを覗き込んではいかがでしょうか?

政治と権力

政界における離合集散を見るにつけ、人間には相当強い権力欲があります。権力欲は人間の本質なのでしょう。

しかし、権力欲が悪いわけではありません。自分の理想や考えを実現しようとすれば、必要な権力が伴わなければなりません。自分の政治的な理想や考えを実現するために、本来必要な権力を持ちたいと思うのは当然のことです。そして本来、権力とは政治家の意志力というものが基礎にあると思います。

 

政治家と大衆の関係

政治家は、大衆の中に入っていくことが大切です。ただし、政治家は大衆よりも数歩前進していなければなりません。これが望ましい形です。数歩前進していて大衆への指導性を持たなければ政治家としてはダメだと思います。

やはり指導性と見識がなければいけません。大衆のなかに溶け込んでしまって、大衆の一部になってしまっては政治家としての意味をなさないと思います。

 

日本国民の性質

日本国民は、乱を好まない民族だと思います。非常に保守的です。

もちろん進歩的な考え方の人や、破壊的な考え方を持っている人もいますが、大衆の大部分は非常に保守的で堅実だと思います。変革を好まないという点が、日本の大衆の基本的な性格であって、権威に反抗するとか抵抗するという考えの持ち主は少ないです。

 

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政治家と官僚の違い

官僚の仕事としては、事実を事実として認識する現実主義者じゃないと、いろんな行政事務が務まらないと思います。しかし、政治家は、現実も大切ですが、ひとつの理想主義的なものを持たないといけません。

官僚の場合は、その人にマイナスの要素がない方が出世します。仮に、ある官僚の行動についてプラスが5、マイナスが3あるとすれば、差し引き2のプラスとなるにもかかわらず、プラスとマイナスともに0の官僚がいれば、マイナスのない官僚の方が尊重されます。

ところが、政治家の世界となると、その政治家に相当欠点があっても、プラスの要素を持つということが非常に重要となります。

 

総理大臣として、ふさわしい人物

総理大臣になるというのは、人間がいいとか悪いとか、善人であるとか悪人であるとかいう基準ではなく、見識をもつか否かという点が重要です。つまり、国家の代表として、国益を身を挺して守るという能力がなければ、いくら善人でも総理大臣は務まりません。

そして総理大臣は、世界情勢を見通して日本の進むべき道に対する確固たる信念を持ち、それを内外に事あるごとに打ち出していかなければなりません。

 

田中角栄という人物

田中角栄という政治家は、幹事長もしくは党総裁としては第一人者かもしれません。しかし、総理大臣としては、つまり日本の顔として世界に押し出すということになると、行動を含めて教養が足りない人物です。

そして、思いつきとか、その場その場で「ああ、よっしゃ」と言って、少し軽率なところがあります。政治家として用心深さが足りません。

 

憲法改正

護憲の連中は憲法を改正するとまた戦争が起き、徴兵制が敷かれ、子供や夫を再び戦場に送ることになるというような意味不明な宣伝をしていますが、この説明をそのまま信じている国民も多いのです。

もう時代は変わっているのです。日本国憲法は、アメリカが日本の占領政策を行うために制定したのです。その事情を国民に十分に理解させるという役割は、総理大臣が担わないといけません。

 

新聞について

新聞のいちばんの問題は、見出しです。新聞の中身を読む読者はほとんどいないと思います。見出しはセンセーショナルですが、中身を読んでみると必ずしも見出しと一致しないということが、よくあります。おそらく読者のうち7割は見出ししか読まないのではないでしょうか。

そして、自分が関係したことを新聞記事で読むと、かなり嘘が書いてあります。しかし、読者のほとんどは、新聞記事を100%信じているのでしょう。

 

総理大臣の再登板

戦後の日本では派閥間の抗争や、党内の人間関係によって一度総理を務めると、それで一丁上がりとなってしまいます。しかし、一度総理大臣を務めて、いったん下野してから総理大臣に再登板すると、非常に練達した総理大臣となると思います。伊藤博文公がその例です。

政治家の肉声、とりわけ総理大臣を務めた政治家の肉声は貴重です。岸信介氏は「昭和の妖怪」と呼ばれ、毀誉褒貶のかまびすしい政治家でした。しかし、本書を読むと、きわめて政治的洞察力の秀でた人物であったことが理解できます。

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