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世界情勢の将来予測の必見本!「リー・クアンユー、世界を語る 」

   

この本は、シンガポールのリー・クアンユー元首相に、今後の世界情勢をどのように見通しているかを主題にインタビューした内容を、1冊の本にまとめたものです。

リー・クアンユー氏は、主に、シンガポールに対して強い影響力を持ち、世界に覇権をとなえようとする中国と、現在唯一の超大国であるアメリカを中心に語っています。(リー・クアンユー氏についてはこちら)

海外への投融資を意思決定する立場にいるビジネスマンや、商社マンに読んでいただきたい1冊です。

中国の動向

中国は本気で、アメリカに代わってアジアもしくは世界でナンバーワンの国家になろうとしている。

宗主国としての振る舞い

中国の考え方の核となっているものは、1800年代初頭から第二次世界大戦終結まで続いた、半植民地化による搾取と屈辱を味わった時代よりも以前の時代に、中国を戻すことです。つまり、中国がアジア地域で支配的な立場にあり、関連諸国を属国とみなすことです。

実際、シンガポールは中国から、中国をもっと尊重するようにと要望されており、中国の意向に染まないことをシンガポールがすると、中国は非難してきます。すでに、中国は、アジアの近隣諸国に対しては「宗主国」として振舞おうとしています。

中国の戦略

中国の指導者は、アメリカと軍事力で競ったら負けることを理解しています。このため、今後50年程度は、軍事的台頭は考えないと見られています。
東南アジアに対する戦略は、「一緒に成長しよう」というものですが、一方では、中国が何を望み、何を望んでいないかを理解させるために、積極的に周辺諸国に関与しようとしています。

そして、中国は東南アジア諸国を中国の経済システムに取り込もうとしています。

このため、日本と韓国も、中国の市場に取り込まれることになります。中国は、軍事力を行使することなく、周辺諸国を吸収できるでしょう。

 

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アメリカの国力

歴史を振り返ると、アメリカは改革や再生能力が高いことがわかります。

アメリカの強み

アメリカ経済が傑出しているのは、起業家精神が社会に根付いているためです。

アメリカは、型にはまった考え方をしないし、幅広く独創的で実際的な考え方を持っています。そして、新しい発想や新しい技術を編み出し、取り入れて競争をするうえで有利な多様性を持っています。

また、世界各国からの有能な人材を引き付ける寛容な社会であり、英語が、科学、技術、発明、ビジネス、教育、外交の分野や世界トップクラスの人材の共通語になっています。

こういった要因から、今後20年から30年は、アメリカは単独でスーパーパワーを維持するでしょう。

アメリカは帝国であり続ける

今後、数十年間、ゲームのルールを決めるのはアメリカです。

国際平和や安定に関する大きな問題は、アメリカのリーダーシップなくして解決することはできません。また、民生・軍事の両面での最先端の技術によって、今後10年、15年、20年の間は、アメリカ経済が他のどの国よりも革新的かつ先進的であり続けるでしょう。

 

アジアの将来

他のアジア諸国のパワーバランスはどのようになっていくのでしょうか?

インドは大国となるか

インドはASEANのなかで最大の国家となる可能性が高いです。人口が増加し続け、社会インフラを整備する需要が巨大だからです。インド経済の規模は、中国の60から70%程度まで成長可能です。

しかし、インドには有能な人材を育てて国のトップに就けようという意識があるとは思えません。生まれながらに序列が決まる封建社会が存在します。それがカースト制度です。これが能力主義社会の妨げとなっています。国力を十分に発揮するには至らないかもしれません。

アジアでの勢力関係

中国に対する戦略的な拮抗勢力としては、日本は拮抗勢力にはなれません。人口減などの要因によって国力が衰退するからです。

韓国もベトナムも国力の規模が小さすぎます。しかし、日本とアメリカが連合することによって、中国に対して、経済的、物理的、軍事的に拮抗勢力になることができます。

なお、仮に100年後、アメリカがアジアで優位を保てないなら、頼りにすべきはインドです。インドはすでに、インド洋を支配しています。

 

イスラム原理主義者は何を考えているか

彼らは大規模な自爆テロを繰り返すことで、アメリカを中東から追い払い、アメリカ人を滅ぼし、ヨーロッパを怯えさせ、それによってイスラム教徒が7世紀のような純粋で信仰に生きる社会を取り戻したいと考えています。

 

リー・クアンユー氏の洞察に勝る世界情勢を分析する本は存在しないと思われます。それは、それぞれの国家や民族の特徴を的確に捉え、過去を分析したうえで、将来予測をたてているからです。

人口300万人の小国家シンガポールを先進国に成長させたリー・クアンユー氏の言葉だからこそ、グローバルに行動するビジネスマンの道しるべとなるのだと思います。

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